76・大丈夫。傷は残さないわ。
あなたの中身、全て汚染して――――・・・
大丈夫。誰も気づかないわ。 『注射器』
77・酒に
薬に
夢に
愛に
『君に』
『あなたに』
タ ス ケ ―――――・・・ 『溺れる』
78・望めるのは、刹那。 『永遠』
79・甘い 甘い
美味しそうな、この香り
甘い 甘い
誘うような、この香り。
でもねえ。
「食べてくれ」、なんて誰が言ったの? 『バニラの憂鬱』
80・あの日飛び出した
この街と 君が
正しかったのにね 『正しい街』
81・とりあえず吐いとけ。 『カタルシス(浄化)』
82・同じ花を視たことがある。
同じ日没を視たことがある。
同じ海を視たことがある。
同じ痛みを感じたことがある。
嗚呼、あの時も――――・・・ 『デジャヴ』
83・1+1は1なんです。
溶ける寸前の泥団子
2つ合わせりゃ泥山1つ。
溶ける寸前の身体を合わせ、
さあ――――・・! 『ひとつになっちゃえ』
84・望むのは意味のある終幕。
願わくば、死さえ貴方に繋がるように。 『繋』
85・逃げなくてイイ。
盗まなくてイイ。
飢えなくてイイ。
殺さなくてイイ。
遥か彼方に在るという極東の島は
まるで―――――・・・ 『御伽の国』
86・お菓子をあげない
出してあげない
やめてあげない
しょうがないでしょ?
アナタが悪い。 『お仕置』
87・ぼやける視界に
明るい部屋に
首だけの君に
ああ、きっとコレは―――――・・・ 『白昼夢』
88・寝ても起きても視てるモノ。 『悪夢』
89・病院で
路上で
戦場で
今も何処かで鳴り響くサイレン。
私たちの日常は
この音を遮るには、中途半端に薄っぺらく。 『emergency(緊急事態)』
90・困らせたいわけじゃなくて
怖がらせたいわけじゃなくて
泣かせたいわけじゃなくて
――――・・お願い、ボクに気づいて。 『悪戯』
91・痛みも
苦しみもないことが
私を苦しめる。 『虚無』
92・蝉の声
機械の声
他人の声
私の叫び。 『ノイズ』
93・手を出すべきではないと
解ってはいたのだけれど
嗚呼。
毒は、すでにこの身体に溶けて――――・・・ 『中毒』
94・これは誰?
そんな真実、私はいらない。 『鏡』
95・世界が廻る
視界が眩む
白光を突き抜けろ
その目眩の向こうへと! 『目眩』
96・「「素材が同じ
それだけでしょ?」」 『双子』
97・その両の手を
切り裂かれることは、解っていたけれど。 『手に入れたい』
98・全ての不浄を飲み下せ
それがアナタの存在理由。 『スケイプゴート』
99・殺すために育て
食べるために産ませ
刈り取るために、種を撒く
今こそ問おう
多大なる犠牲の上に
君臨する、私達の―――――・・・ 『生きる価値』
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100・っていうか私の行く末。 『暗黒』